“仮名”のいろいろな読み方と例文
旧字:假名
読み方割合
かな65.6%
かめい13.1%
かりな6.6%
けみょう6.6%
カナ3.3%
がな1.6%
ケミヤウ1.6%
ペンネーム1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今年は小学校へ入学するはずであるが、数字はやっと十一までしか数えられず、ひら仮名かなで、自分の名前を書くことがやっとこさである。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
云うまでもなく、政岡というのは芝居の仮名かめいで、本名は三沢初子である。初子の墓は仙台にもあるが、ここが本当の墳墓であるという。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
実は、単福と申す名は、故郷の難をのがれてきたときの仮名かりなです。まこと私は、潁上えいじょうの生れ徐庶じょしょあざな元直げんちょくと申すものです。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、長安のほうに渡すのが至当しとうか、五菩薩ぼさつ仮名けみょうをつかってでてきた者にわたしたほうがいいものか、双方そうほうのあいだにはさまって、まったくとうわくの顔色だ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
翁之稿本国字之間漢字者、嘗不音訓之仮名カナ、余今尽之以便スト童蒙、云フハ天保六年乙未秋園菊開日
原文の方はどうか分らぬが、写しの方は誤字誤文がはなはだしく、仮名がな等にも覚束おぼつかない所が多々あって、到底とうてい正式の教養ある者の筆に成ったとは信ぜられない。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
事実、あちこちののろどんちに残つた書き物を見ても、神人の常の名か、祭りの時の仮名ケミヤウか、判然せぬ書き方がしてある。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この雑誌の投じた楽界の影響は甚だ大きく、ピアノ詩人と言われた天才ショパンを世に紹介したばかりでなく、シューマンは二つの仮名ペンネームの下に、勇ましく既成楽壇に挑戦ちょうせんしたのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)