他耳よそみみ)” の例文
その猿殿のお胸のうちを思い、湯漬を共にあがりながら、出陣までの半夜を、母に侍して機嫌を取っておられるのを見ると、わしは事もなげなそこの笑い声を、他耳よそみみに聞いてはいられなかった。
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)