“仇心”の読み方と例文
読み方割合
あだごころ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恋は必ず破れる、女心男心は秋の空、必ず仇心あだごころき起り、去年の恋は今年は色がさめるものだと分っていても、だから恋をするなとは言えないものだ。
仇心あだごころなき身ながらも。その様子の高尚なると。学術のほどのしたわれて。われしらず鼻じろむなるべし。勤もかねて聞き伝え。こうもやなど思いつる予想おもいのほかのおとなしさ。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
面倒めんどうな気がして、源氏は東琴あずまごと和琴わごんに同じ)を手すさびにいて、「常陸ひたちには田をこそ作れ、仇心あだごころかぬとや君が山を越え、野を越え雨夜あまよ来ませる」という田舎いなかめいた歌詞を、優美な声で歌っていた。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)