乙州おつしう)” の例文
此時病床びやうじやうもとにありし門人○木節もくせつ(翁に薬をあたへたる医なり)○去来きよらい惟然ゐねん正秀せいしう之道しだう支考しかう呑舟どんしう丈草ぢやうさう乙州おつしう伽香かかう以上十人なり。
法師じみた丈艸ぢやうさうが、手くびに菩提樹ぼだいじゆの珠数をかけて、端然と控へてゐたが、隣に座を占めた乙州おつしうの、絶えず鼻をすすつてゐるのは、もうこみ上げて来る悲しさに、堪へられなくなつたからであらう。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
此時病床びやうじやうもとにありし門人○木節もくせつ(翁に薬をあたへたる医なり)○去来きよらい惟然ゐねん正秀せいしう之道しだう支考しかう呑舟どんしう丈草ぢやうさう乙州おつしう伽香かかう以上十人なり。