“一順”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちじゅん66.7%
ひとゝほり33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そんな時には世間にもこれほど病人があり得るものかとわざと驚いたような顔をして、彼らの様子を一順いちじゅん見渡してから、梯子段はしごだんに足をかけた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「これには実に閉口したね」と父はみんなの顔を一順いちじゅん見渡したが、その時に限って、誰も笑うものはなかった。自分も腹の中で、いかな父でもさすがに弱ったろうと思った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
始め一順ひとゝほり盃盞さかづきも廻りしかば九助はそつと座を立裏口へ出て待處に水田屋藤八ひそかに來りければ此方こなたの小座敷へ案内なし三五郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)