“一頃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひところ96.6%
いっけい3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さるにても、御坊塚おんぼうづかのこの本陣も昼の一頃ひところにくらべると、何と、寥々りょうりょうたる松風の声ばかりではあると、彼は、憮然ぶぜんとして見まわした。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その後も地方を今紫の名を売物にして、若い頃の男舞いを持ち廻っていた様であった。一頃ひところは、根岸に待合めいたこともしていた。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
されば林とても数里にわたるものなくいな、おそらく一里にわたるものもあるまい、畑とても一眸いちぼう数里に続くものはなく一座の林の周囲は畑、一頃いっけいの畑の三方は林、というような具合で
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)