“りんどう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
竜胆76.3%
龍胆23.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
トウヤク竜胆りんどう岩梅いわうめ姫鍬形ひめくわがた苔桃こけももなどが多いが、その中で、誰の目にもつくのは、長之助草である、この偃地えんち性の小灌木は、茎の粗い皮を
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
その歳晩、私の住んでいた小田原の家の南の窓からは足柄、二子が遠く見え、庭先には、冬をも青々とした竜胆りんどうがあり、千日菊があり、千日菊にはまん丸い白い花が咲いていた……。
随筆 寄席囃子 (新字新仮名) / 正岡容(著)
娘は「お早うございます」と挨拶して、「こちらをお使ひ下さいませ」と云つて一つの洗面器をよこした。他の一つには、娘は水をかへて、竜胆りんどうの花をつけてゐるところだつた。
挿頭花 (新字新仮名) / 津村信夫(著)
嵐に耐えた竜胆りんどうの一もとに宿った露が、静かな朝の光に耀いているのが、横文字の間に現われているのである。
軽井沢にて (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
僕は水を汲んでの帰りに、水筒は腰に結いつけ、あたりを少し許り探って、『あけび』四五十と野葡萄一もくさを採り、竜胆りんどうの花の美しいのを五六本見つけて帰ってきた。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「何。龍胆りんどうがいないって?」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あの龍胆りんどうの花のあたりへけておきなさい」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
汗の下に咲いた可憐かれん龍胆りんどうの花が、見られもせず、草鞋わらじで踏まれる秋になった。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おや。お馬がいない。殿さまはいらっしゃるのに、龍胆りんどうだけが。龍胆はどこへ行ったんでしょう?」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中国の書物によれば、その葉は龍葵りゅうきのようで味がきものようににがいから、それで龍胆りんどうというのだと解釈してあるが、しかし葉がにがいというよりは根の方がもっとにがい、すなわちこの根からいわゆるゲンチアナチンキが製せられ、健胃剤けんいざいに使われている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)