“みょうせんじしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
名詮自性75.0%
名詮自称25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここに俗に陶器師すえものしと呼ばれた奇妙な賊が住んでいた。今日のいわゆる胎内潜たいないくぐり——その辺に巣食っていたのであって、名詮自性みょうせんじしょう表向きは陶器を焼いていた。年は三十七八歳、蒼白い顔色、調ととのった目鼻。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
妻は幽香子ゆかこという。名詮自性みょうせんじしょう、蘭の花を聯想させるような美人だ。これを貰うについては、菊太郎君が一方ならず骨を折ってくれた。親友の有難味がないでもない。
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
むかし読本よみほんのいわゆる(名詮自称みょうせんじしょう。)に似た。この人、日本橋につまを取って、表看板の諸芸一通ひととおり恥かしからず心得た中にも、下方したかたに妙を得て、就中なかんずく、笛は名誉の名取であるから。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
名詮自称みょうせんじしょうだ。……大隈の大きな屋敷を外から見た。W専門学校に着いた……他の奇なし。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)