“ほころび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
78.6%
破綻21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御覧なさい、こうやって、五体の満足なはいうまでもない、谷へも落ちなけりゃ、いわにもつまずかず、衣物きものほころびが切れようじゃなし、生爪なまづめ一つはがしやしない。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鶴子は信徳の傍に行つて夕刊を渡すと、嫂の隣に腰かけて小さいめひの袖口のほころびをなほしはじめた。——彼女が万事派手な嫂とそのやうに居並ぶと、その対照は一寸妙だつた。
朧夜 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
『幸ちゃん今日きょうはどうかしているよ』とお神さんは言ったが、先生別に返事をしないで立てひざをしながらお神さんの手元をながめていた。お神さんは時田のシャツの破綻ほころびを繕っている。
郊外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)