“ふぶんみょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
不分明100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
普通の同化には刺激がある。刺激があればこそ、愉快であろう。余の同化には、何と同化したか不分明ふぶんみょうであるから、ごうも刺激がない。刺激がないから、窈然ようぜんとして名状しがたいたのしみがある。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時敬太郎けいたろうの頭に、この女は処女だろうか細君だろうかという疑が起った。女は現代多数の日本婦人にあまねく行われる廂髪ひさしがみっているので、その辺の区別は始めから不分明ふぶんみょうだったのである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)