“ふしんば”の漢字の書き方と例文
語句割合
普請場100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此の珍客にはフンシが必要だと気が付いて、昨夜慌てゝ炮烙ほうらくを買ひに行つたのはいゝが、砂がないのには困つてしまつて、五六丁先の普請場ふしんばから
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
めいめいの慾と執着しゅうちゃくとに、魂を、燃やしている頃、この屋敷から程近い、とある普請場ふしんばの板がこいの物影に、何やら身を寄せ合うようにして、ひそひそと物語っている男女の影——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
近所の者には気づかれずに済んだが、辰造たつぞうは勘のいいやつで、そのうえ道楽者だから女には眼が肥えていたようだが、或るとき普請場ふしんばでずけりと云やあがった。ひるの弁当のあとだ。
おさん (新字新仮名) / 山本周五郎(著)