“ひとかかえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
一抱100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雪が十分深く積ると、夏の間は足も入れられないような山奥までも馬橇が通うようになって、一抱ひとかかえも二抱もある材木が、案外容易に運び出されるようになるのである。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
たけなす茅萱ちがやなかばから、およ一抱ひとかかえずつ、さっくと切れて、なびき伏して、隠れた土が歩一歩ほいっぽ飛々とびとびあらわれて、五尺三尺一尺ずつ、前途ゆくてかれを導くのである。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ますだけというのは広葢ひろぶたほどの大きさで、切って味噌汁みそしるの中へ入れて煮るとまるで蒲鉾かまぼこのようだとか、月見茸つきみだけというのは一抱ひとかかえもあるけれども、これは残念だが食えないとか
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)