“なきひと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
亡人57.1%
故人28.6%
亡者14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今やフラミニアは死せり、現世うつしよの爲めには亡人なきひとの數に入りたり。世にはこれを抱き、その唇に觸るゝことを得るものなし。是れ我がせめてもの慰藉也。
故人なきひとは妙齢の淑女なればにや、夏ながらさまざまの生け花の寄贈多かりき。そのなかに四十あまりの羽織はかまの男がもたらしつるもののみは、中将の玄関より突き返されつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
犬烏あつまむ。天皇此のいざによぶ声を聞きて、心に悲傷いたみす。群卿にみことのりして曰く、それ生くるときにめぐみし所を以て亡者なきひとしたがはしむ。これ甚だいたきわざなり。それ古風といへども良からずば何ぞ従はむ。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)