“とりかこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取囲50.0%
取圍22.2%
囲繞22.2%
取繞5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なよたけ、老爺ろうやの背後を通って、左手の小路へ出る。わらべ達は嬉しそうになよたけのまわりを取囲とりかこむ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
平次は笹野新三郎と打合せて、八丁堀を繰出したのはあけ寅刻なゝつ。霜を踏んで倉賀屋から、『さざなみ』の前後を、すつかり取圍とりかこませました。
夕方になって彼女は幸福そうに多くの客に囲繞とりかこまれて、はしゃぎ廻っていたが、何を思ったか彼女はふと十年も通らぬ広間へ這入はいって見たくなった。
怪談綺談 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
丁度午後の日を真面まともにうけて、宏壮おほきな白壁は燃える火のやうに見える。建物幾棟いくむねかあつて、長いへいは其周囲まはりいかめしく取繞とりかこんだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)