“でんしゃ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
電車85.7%
殿舎8.2%
田舎4.1%
伝写2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時計とけいも、まだ六時前です。電車でんしゃは、黒い割引わりびきふだをぶらさげて、さわやかなベルの音をひびかせながら走っていました。
水菓子屋の要吉 (新字新仮名) / 木内高音(著)
花世を二階の殿舎でんしゃに追いあげ、食事も自分で運んで行くという念の入った用心をしていたが、思春の情はなにものの力でもおさえることのできない人性にんしょうの必然であって
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
久しく田舎でんしゃうちにひそみ、まだなにも各〻おのおのの上に立って主君たるの修養も徳も積んでおりませぬ。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しこうして先生は二人のほか何人なんびとにも示さざれば決して他にるるはずなきに、往々これを伝写でんしゃして本論は栗本氏等の間に伝えられたるものなりなどの説あるを見れば
瘠我慢の説:01 序 (新字新仮名) / 石河幹明(著)
よりて思うに、この論文はあえて世人に示すをはばかるべきものにあらず、ことにすでに世間に伝わりて転々てんてん伝写でんしゃの間には多少字句のあやまりなきを期せざればむしろその本文を公にするにかざるべしとて
瘠我慢の説:01 序 (新字新仮名) / 石河幹明(著)