“ておりもめん”の漢字の書き方と例文
語句割合
手織木綿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
藩のお抱士かかえともおぼえず、浪人という肌合はだあいではなし、何しろそまつな手織木綿ておりもめんの衣服で、しかも袖の形も一般の武家とは違い、はかまの下は脚絆きゃはん草鞋わらじで、腰の大小を斧と差しかえれば
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
衣服きものは国の母が手織木綿ておりもめんしなおくっれてれには心配がないから、少しでも手許てもとに金があればすぐに飲むことを考える。是れがめには同窓生の中で私に誘われてツイ/\のんだ者も多かろう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ある日、千葉家の玄関先へ、一人の田舎者いなかものがやって来た。着ている衣裳は手織木綿ておりもめん、きたないよれよれの帯をしめ冷飯草履ひやめしぞうりを穿いていた。たけは小さく痩せぎすで、顔色あかぐろく日に焼けていた。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)