“すてぜりふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捨台詞30.4%
捨台辞26.8%
捨科白19.6%
捨臺詞7.1%
捨白5.4%
棄台詞5.4%
棄科白3.6%
棄白1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と口速に言いてすなわちこれ捨台詞すてぜりふとでも称すべきものならんか、屋台の暖簾のれんを排して外に出でんとするを、老生すかさず、待て! と叫喚して押止め申候。
花吹雪 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「そうそうその新聞のね、三枚目を読んでみな。お前達の薬があるよ。」これを捨台辞すてぜりふにして去らんとするを、綾子は押止おしとど
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
新聞に「俺たちに、義理も人情もあるものか」と捨科白すてぜりふした記事がのった、一部の不幸な嘗ての兵士は、遠くない過去において
逆立ちの公・私 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
(みな/\捨臺詞すてぜりふにて茶を飮む。奧にて双盤の音きこゆ。花見の男女は奧を見る。)
箕輪の心中 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
という捨白すてぜりふが、囁くように聞き取れた。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「行くとも! さア行こう」たけりたった相手は、ぼくのかたつかみます。振りきったぼくは、ええ面倒めんどうとばかり十銭はらってやりました。「ざまア見ろ」とか棄台詞すてぜりふを残して車は行きました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
といったような棄科白すてぜりふでサッサと引上げてしまう。怪しからんといったってコレ位、怪しからん話はない。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「まあそうやって、後生大事に働いてるがいや。私もあぶなだまされるところだったよ。養母おっかさんたちは人がわるいからね」お島も棄白すてぜりふでそこを出た。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)