“すすきはら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
芒原57.1%
薄原42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこへ、切った犬の数よりも、はるかに多い野犬の群れが、あるいは芒原すすきはらの向こうから、あるいは築土ついじのこわれをぬけて、続々として、つどって来る。——
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「もうよかろう」と心でいって、四辺あたりひそかに見廻した時には、追分宿は山に隠れ、ともしび一つ見えなかった。おおかた二里は離れたであろう。左は茫々たる芒原すすきはら
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
東京の空襲で一家爆死した阪井有高さかいありたかの別荘に、祖父江そふえという見るからに沈鬱な青年と二人で住んでいて、ゴルフ場のそばの落葉松からまつの林や愛宕山の下の薄原すすきはらの道を散歩するのを日課にし
ハムレット (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
六番の右は薄原すすきはらに侍が一人馬の口を取つていて居る処である。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)