“すぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スギ
語句割合
50.6%
46.4%
0.6%
巨杉0.6%
0.6%
0.6%
通行0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
拝啓昨今御病床六尺の記二、三寸にすぎすこぶる不穏に存候間ぞんじそうろうあいだ御見舞申上候達磨だるま儀も盆頃より引籠り縄鉢巻なわはちまきにてかけひの滝に荒行中御無音致候ごぶいんいたしそうろう
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
最早もはや最後さいごかとおもときに、鎭守ちんじゆやしろまへにあることに心着こゝろづいたのであります。同時どうじみねとがつたやうな眞白まつしろすぎ大木たいぼくました。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
小姑のすぎも嗤い、登勢のうすい耳はさすがに真赧まっかになったが、しかしそれから三日もたつともう嗤われても、にこっとえくぼを見せた。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
お定は先妻の子の伊助がお人よしのぼんやりなのを倖い、寺田屋の家督は自身腹を痛めたすぎ入聟いりむことってつがせたいらしい。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
御茶漬すぎ(昼飯後)は殊更温暖あたゝかく、日の光が裏庭の葱畠ねぎばたけから南瓜かぼちやを乾し並べた縁側へ射し込んで、いかにも長閑のどかな思をさせる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
すぎの老木がまばらな林をなしているのが見えた。騒がしい鴉の声はその林から聞えていた。木の下なれば草の中に寝るよりはよっぽど好いと思った。大異は林の方へ往った。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
しらぬ顔して通行すぎしに、広之丞再三参り、私之存念を尋候ものから認め送り候処、内々武藤にも見セシ様子。