“さへ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
65.0%
20.0%
5.0%
5.0%
5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
視野をさへぎるのは長崎屋の巨大なむね、——その下には、百萬の富を護るために抱へて置くといふ、二人の浪人者の住んでゐる離屋はなれも見えます。
平次はようやくとぐろをほぐしました。うぐひすの聲がまた一とさへづり、日向ひなたはほか/\と暖まつて、貧乏臭い長屋住ひですが、お靜は自分の幸福を、胸一杯に抱きしめたい氣になるのです。
九八 路の傍に山の神、田の神、さへの神の名を彫りたる石を立つるは常のことなり。また早池峰山六角牛山の名を刻したる石は、遠野郷にもあれど、それよりも浜にことに多し。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
堀割し跡にわずかに生出おひいで躑躅つゝぢ岩にしがみ付て花二つ三つ削落けづりおとせし如きいはほの上に小松四五本たてり其下に流るゝ水雪の解けておつるにや流早く石にさへられてまた元の雪と散るを
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
お葉は激しく手を振つて、平次の言葉をさへぎりました。ズルズルと平次の論告に引入れられるのが恐ろしかつたのです。