“こもりうた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
子守唄75.0%
子守歌25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
有名な「子守唄こもりうた」は三十五歳の時の作。一八七〇年から七一年にわたる普仏ふふつ戦争の時には愛国の血に燃えて雄大な合唱曲「凱旋がいせんの歌」を作った。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
一言にして言えば、それは時間の遠い彼岸ひがんに実在している、彼の魂の故郷に対する「郷愁」であり、昔々しきりに思う、子守唄こもりうた哀切あいせつな思慕であった。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
こういう効果はおそらく音響によってのみ得られるべきものである。探偵たんていが来て「可能的悪漢」と話していると、隣室から土人娘の子守歌こもりうたが聞こえる。
映画時代 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ことに、かれらはすべて、おさない時から子守歌こもりうたにも信玄しんげん威徳いとくをうたったをもっている甲斐かいの少女だ。国はほろびても、その景慕けいぼや愛国の情熱じょうねつは、ちいさなむねえている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)