“こびょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古廟62.5%
小兵12.5%
故廟12.5%
狐猫12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
折柄おりから四時頃の事とて日影も大分かたぶいた塩梅、立駢たちならんだ樹立の影は古廟こびょう築墻ついじまだらに染めて、不忍しのばずの池水は大魚のうろこかなぞのようにきらめく。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
川越しの小兵こびょうに負はれ五月雨 紅緑こうろく
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
明るい黄緑な色の海は後方うしろにして出て来た故国の春の方へ岸本の心を誘った。彼は上海の方で見て来た李鴻章りこうしょう故廟こびょうに咲いた桃の花がそこにも春の深さを語っていたことを胸に浮べた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
もしくは火車等と称する妖異現象は、狐猫こびょうの類族、又はからすふくろう等の怪禽妖獣の族の所業なるが如く信ぜられおる傾向あり。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)