“かりや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仮屋52.5%
狩屋10.0%
雁屋7.5%
仮家5.0%
刈屋5.0%
狩矢5.0%
狩谷5.0%
刈谷2.5%
仮宅2.5%
加里屋2.5%
苅屋2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
斑竹山房とは江戸へ移住するとき、本国田野村字仮屋かりや虎斑竹こはんちくを根こじにして来たからの名である。仲平は今年四十一、お佐代さんは二十八である。
安井夫人 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
曾我の討入りの狩屋かりやのところなどの雨は、後に白滝しらたきという名で売出した
もっとも彼には勤めがあるし、宇乃は日本橋の雁屋かりやに泊っていて、昼のうちしか会いに来られないから、ゆっくり話すだけの時間もなかったのであるが。
牧狩の時の仮家かりやを、同家の先祖、大外河美濃守がもらい受けて住家として、旧吉田のごうに置いたのを、元亀三年、上吉田の本町に移し、慶長十五年、更に現在のところに転じたのだそうで
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
大将義元は、十六日、岡崎にはいったので、刈屋かりや地方その他には、守備隊と監視兵の配備を厳しくした。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今みると、その木の根にからむ雑草の中に、一本の、真新しい狩矢かりやが突っ立っている。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
狩谷かりやはおらんかッ、狩谷軍太夫かりやぐんだゆうはおらぬか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冗談じょうだんじやないぜ。それじやまるで、ぼくが刈谷かりやを、ころしてやつたというふうにきこえるじやないか」
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
「いやらしいこと、おつしやらないでください。刈谷かりやさんはつています。むかしからの知合しりあいです。でも、あんなケチンボでへんくつなおとこに、どうして世話せわになんかなるものですか」
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
安政の大地震や明暦の大火の後にも、放逸な仮宅かりや生活や、諸職人の金廻かねまわりのよかった関係から、淫風蕩々たるものがあったことは史実の証明するところである。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
昨夜らい、加里屋かりや(赤穂)ノ浦の辺には、幾十ともしれぬ兵船が入っている。思うに飽浦の佐々木党が、あれより兵を揚げて、ここの退路を断とうとしているもの。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
棭斎の家は津軽の用達ようたしで、津軽屋と称し、棭斎は津軽家の禄千石をみ、目見諸士めみえしょし末席ばっせきに列せられていた。先祖は参河国みかわのくに苅屋かりやの人で、江戸に移ってから狩谷氏を称した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)