“かげやま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
景山66.7%
影隈33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるにその年の九月初旬しょうが一室を借り受けたる家の主人は、朝未明あさまだきに二階下より妾を呼びて、景山かげやまさん景山さんといとあわただし。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
腹立たしきよりは先ずあきれられて、更に何故なにゆえともきかねたる折から、の看守来りて妾に向かい、「景山かげやまさん今夜からさぞさびしかろう」と冷笑あざわらう。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
景山かげやまは今何処いずくにいるぞ、一時を驚動せし彼女の所在こそ聞かまほしけれなど、新聞紙上にさえうたわるるに至りぬ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
言ひすべのなからんやと、事に托して叔母なる人の上京を乞ひ、事情を打明うちあけて一身いつしんの始末を托し、只管ひたすら胎児の健全を祈り、みづから堅く外出をいましめし程に、景山かげやまは今何処いづくに居るぞ
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)
薄ら明りの中に半面影隈かげやま取られて冷たく浮き出している尖った義兄の顔は、自分たちとは全く世界を異にしている人々だけの持つ厳しさだった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)