“かかえこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
抱込66.7%
抱妓33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風が、どっと吹いて、蓮根市の土間は廂下ひさしさがりに五月闇さつきやみのように暗くなった。一雨来よう。組合わせた五百羅漢の腕が動いて、二人を抱込かかえこみそうである。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
で、親まさりの別嬪べっぴん冴返さえかえって冬空にうららかである。それでも、どこかひけめのある身の、しまのおめしも、一層なよやかに、羽織の肩もほっそりとして、抱込かかえこんでやりたいほど、いとしらしい風俗ふうである。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこへ、手を伸ばすと、腹へ抱込かかえこめそうに見えた。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
藪原長者の抱妓かかえこの中に鳰鳥におどりという女が現われてからは、その顔だけでも拝もうとして、近在の者はいうまでもなく遠い他国くにからも色餓鬼いろがきどもが、われも我もと押し出して来て、夜も昼も大変な雑沓ざっとうじゃ
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)