“いちだく”の漢字の書き方と例文
語句割合
一諾100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お夏の一諾いちだくおもんぜしめ、火事のあかりの水のほとりで、夢現ゆめうつつの境にいざなった希代の逸物いちもつは、制する者の無きに乗じて、何と思ったか細溝を一跨ひとまたぎに脊伸びをして高々と跨ぎ越して
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
既に藩許を得るもいまだ旅券を得ず、彼ごう遅疑ちぎせず、曰く、「一諾いちだく山よりも重し、俸禄捨つべし、士籍なげうつべし、国に報ゆるの業、何ぞ必らずしも区々常規の中に齷齪あくさくするのみならんや」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
小山の一諾いちだくに中川もようやく心を安めたり。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)