泣けよ恋人なけよこいびと
泣けよ、戀人、神の身の「愛」の君だに、 愁歎のいはれを識りて泣き入りぬ。 「愛」は悲み堪へ難く、いらつめたちの 雙眼に溢るる涙、眺めたり。 忌々しき「死」の大君は貴なる人も 憚らず、さすがに徳を避けたれど、 なべての人が、たをやめの譽とふも …