奥山へは、秋の訪れが早い。 都会では、セルの単衣の肌ざわりに、爽涼を楽しむというのに、山の村では、稗を刈り粟の庭仕事も次第に忙しくなってくる。栗拾いの子供らが、分け行く山路の草には、もう水霜が降りて竜胆の葉がうなだれる。 渓流の波頭に騒ぐ北 …
著者 | 佐藤垢石 |
ジャンル | 芸術・美術 > スポーツ・体育 > 釣魚 遊猟 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「釣趣戯書」三省堂、1942(昭和17)年 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約3分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約4分(300文字/分) |