“目標”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めじるし52.4%
めあて19.0%
もくひょう8.3%
めやす4.8%
あて3.6%
しるし2.4%
まと2.4%
めじる2.4%
もくひよう2.4%
もくへう2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは黒の中折なかおれ霜降しもふり外套がいとうを着て、顔の面長おもながい背の高い、せぎすの紳士で、まゆと眉の間に大きな黒子ほくろがあるからその特徴を目標めじるし
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
社が退けて家に帰ると、ぼんやりして夜を過ごした。銀座へ出かける目標めあても気乗りもなかった。勿論もちろん、明子はもう誘いに来なかった。
越年 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
むらひとたちも、看板かんばん目標もくひょうに、道筋みちすじなどをかたるようになりました。しかし、これをいた兵蔵へいぞうは、それから転々てんてんして、どこへかうつっていってしまった。
生きている看板 (新字新仮名) / 小川未明(著)
目の届かない幅は問題外として、突き当りをさえぎる壁を目標めやすに置いて、大凡おおよその見当をつけると、畳一枚をたてに敷くだけの長さは充分あるらしく見えた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はたから注意するとなお面白がって使いたがる癖をよく知っているので、叔母は素知そしらぬ顔をして取り合わなかった。すると目標あてはずれた人のように叔父はまたお延に向った。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかはあれ、この目標しるしは多く見られて少しくさとらるゝものなれば、我は何故にかゝる方法てだての最もふさはしかりしやを告ぐべし 六一—六三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わたくしはうれしくもあれば、また意外いがいでもあり、わるるままにいそいで建物たてもの内部なかはいってますと、中央ちゅうおう正面しょうめん白木しらきつくえうえにははたして日頃ひごろ信仰しんこう目標まとである
松だの杉だのばかり多い村中で、孝之進の家の目標めじるしのようになっていたのを、今伐り倒すことは、不如意な暮し向きを公然発表するようで気も引けた。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
豫知問題よちもんだい研究けんきゆうについてもつと大切たいせつ目標もくひようは、地震ぢしん主原因しゆげんいん調査ちようさである。彈藥だんやく完全かんぜん裝填そうてんされてあるか、いなかを調しらべることである。近時きんじ此方面このほうめん研究けんきゆうがわが日本につぽんおいおほいにすゝんでた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
世間は俺が黒幕の外で振りかざして居る旗印を目標もくへうとして、そこには俺の本陣があるかの如く思違へて殺到さつたうする。俺の苦しみは死守する此第一防禦線の陣地から生れた。
瘢痕 (新字旧仮名) / 平出修(著)