木曽の一平きそのいっぺい
むかし、木曾の山里に、一助といふ年とつたきこりがゐました。 一助のところに、一平といふ若者がゐました。一助の孫で、両親に早く死なれて、一助のてつだひをしてをりました。 一助と一平とは、いつも仲よく、山へ薪をとりに出かけ、その薪を町へ売りに出 …