黒田重太郎くろだしげたろう。 「湖畔の朝」でもその他でもなんだか騒がしくて落ち着きがなくて愉快でない。ロート張りの裸体の群れでも気のきいたところも鋭さもなくただ雑然として物足りない。
昭和二年の二科会と美術院 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)