何気なく引き延ばして読むと「私の二十五日メヴァサンジュール」という標題が目に触れたという冒頭が置いてあって、その次にこの無名式のいわゆる二十五日間が一字も変えぬ元の姿で転載された体になっている。
手紙 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)