山下新太郎やましたしんたろう。 この人の絵にはかつていやな絵というものを見ない。しかし興奮もさせられない。長所であり短所である。時々は世俗のいわゆる大作を見せてくださる事を切望する。
昭和二年の二科会と美術院 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)