思ひ出づるまゝにおもいいずるままに
三高時代の思ひ出といつたものは実に際限のないものであつて、どれをとつてみようにもとる標準が見当らぬ始末である。心に触れた友達、先生、先輩等……その一人を語るにしても大したことである。況やそれらの人達と結びついた出来事をも語るに於てをや。 僕 …