私が井上侯の所へいつたのは學生時代のことであつたから、二十歳くらいであつたろう。それから五、六年いたように思う。 明治初期の頃の書生は、青雲の志に燃えた者が多かつた。その頃は教育機關がまだ整備されておらなかつたので、そのような若者は偉い人の …
著者 | 鮎川義介 |
ジャンル | 社会科学 > 社会科学 > 論文集・評論集・講演集 |
初出 | 「文藝春秋 昭和二十八年十一月號」1953(昭和28)年11月1日 |
文字種別 | 旧字旧仮名 |
読書目安時間 | 約13分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約21分(300文字/分) |