流儀の定めりゅうぎのさだめ
御承知のやうに能樂には觀世、寶生、金春、金剛、喜多の五流があつて、それ/″\獨特の流風を具へて、互に其の妍を競うて居る。そして謠の曲節も舞の型も流儀に依つて、各々ことなつて居る。よく謠は何流が一番よいとか、型は何流に限るとかいふやうなことを …