狭山紀行さやまきこう
茶の名に知られたる狹山、東京の西七八里にありて、入間、北多摩二郡に跨る。高さは、わづかに百米突内外なれども、愛宕山、飛鳥山、道灌山の如き、臺地の端とは異なり、ともかくも、山の形を成して、武藏野の中に崛起し、群峯相竝び、また相連なりて、東西三 …