魚服記に就てぎょふくきについて
魚服記といふのは支那の古い書物にをさめられてゐる短かい物語の題ださうです。それを日本の上田秋成が飜譯して、題も夢應の鯉魚と改め、雨月物語卷の二に收録しました。 私はせつない生活をしてゐた期間にこの雨月物語をよみました。夢應の鯉魚は、三井寺の …