吾嬬の森あづまのもり
夜光命と裸男とに、山神を加へて三人、押上にて電車を下り、東に行くこと三町ばかりにして、柳島の妙見堂に至る。堂は先年火災に罹りたるが、新たに建てられたり。されど、靈松は二つながら枯れて、之に代るもの無し。稻荷に狐、妙見に白蛇、知らず、松の空洞 …