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『七月七日』
ふりがな文庫
『
七月七日
(
しちがつなのか
)
』
朝から蒸暑かつた。とろんとした乳白の雲が低く淀んでゐて、空氣がじとじとして、生汗をかいてゐるやうな日である。 少し頭をぼつとさせて、外出先から家に歸りつくと間もなく、有島壬生馬さんの令弟のY君が見えた。これから一緒に「滯歐記念展覽會」を見に …
著者
蒲原有明
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「早稻田文學」1910(明治43)年8月
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約7分(500文字/分)
朗読目安時間
約12分(300文字/分)