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『保久呂天皇』
ふりがな文庫
『
保久呂天皇
(
ほくろてんのう
)
』
その晩、リンゴ園の中平が保久呂湯へ降りたのは八時に二十分ぐらい前であった。「鉢の木」という謡曲をうなりながら通過するから部落の者にわかるのである。彼の家は部落の一番高いところにあった。保久呂湯は一番低いところにあった。その中間に他の九軒があ …
著者
坂口安吾
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「群像 第九巻第七号」1954(昭和29)年6月15日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約27分(500文字/分)
朗読目安時間
約44分(300文字/分)