世評と自分せひょうとじぶん
私は抗議も弁明も好まない。なぜなら、小説は、小説自体が全てを語っており、それによって裁かるべきものだから。 たゞ、文学の仕事は歴史を相手に行われているものであるから、現象的な批評や非難は作家の意とするに当らぬものであることを付け加えたい。 …