トップ
>
『夜福』
ふりがな文庫
『
夜福
(
よるふく
)
』
青笹の描いてある九谷の湯呑に、熱い番茶を淹れながら、久江はふつと湯呑茶碗のなかをのぞいた。 茶柱が立つてゐる。絲筋のやうなゆるい湯氣が立ちあがつてゐる。 「おばアちやん、清治のお茶、また茶柱が立つてゐますよ」 雪見障子から薄い朝の陽が射し込 …
著者
林芙美子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約14分(500文字/分)
朗読目安時間
約23分(300文字/分)