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『秋果』
ふりがな文庫
『
秋果
(
しゅうか
)
』
芝居が閉ねて劇場を出ると、もんは如何にも吻つとしたやうに暗い街を歩いた。おなかが空いてゐたけれど、もうこのごろは何一つこんなに遲くまで食物店をひらいてゐる店もない。芝居もどりの人達が、ぞろぞろ自分のそばを通つてゐた。新宿行の電車の通つてゐる …
著者
林芙美子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「改造」改造社、1941(昭和16)年9月1日
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約32分(500文字/分)
朗読目安時間
約54分(300文字/分)