“高箒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たかぼうき80.0%
たかばうき10.0%
たかほうき10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼がくわ楊枝ようじのまま懐手ふところでをして敷居の上にぼんやり立っていると、先刻さっきから高箒たかぼうきで庭の落葉をいていた男が、彼のそばへ寄って来て丁寧に挨拶あいさつをした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そして竹細工の手つだひをしたり、また近処の家でつくる高箒たかばうきを背負つたりして、時々東京へ売りに行つた。その都度つどもと住んでゐた町会へも立寄り、女房子供の生死を調べたが手がゝりがなかつた。
にぎり飯 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
脚袢きゃはん手甲てっこうがけ、編笠あみがさかぶった女の、四人五人、高箒たかほうきと熊手を動し、落葉枯枝をかきよせているのをば、時々は不思議そうに打眺うちながめながら、摺鉢山すりばちやまふもとを鳥居の方へと急いだ。
曇天 (新字新仮名) / 永井荷風(著)