技術わざ)” の例文
なにかの技術わざを一工夫という様子がありありと見えたが、施す暇もなく呆気なく行かれてしまったのに、張合抜けがしてしまったらしい。
美少年 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
書く技術わざとほとんど同じくらいにむずかしいことと考えられていた——などをこの船乗りのどちらか一人でも持っていたというのではない。
ひとつ煙火師と侍と、どっちの頭脳あたまがいいか、腕力うででなく技術わざで勝負をしようっていうんだ。
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実はこの頃、肥り過ぎて子供相手に柔術やわらが取れんので困っとる。技術わざに乗ってやれんでのう
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この分でみると、少年がふだんわたしに喋るお雛妓にもてる話も、どうやら誇張があって、わたしを焦立たせ、自分に牽付ひきつけようとする、技術わざに過ぎないのではあるまいか。
美少年 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
今度はどんな技術わざをするだろうと白々しらじらした興味を覚えながら
美少年 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)