“麩海苔”の読み方と例文
読み方割合
ふのり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さてかくのごとく主人に尻を向けた細君はどう云う了見りょうけんか、今日の天気に乗じて、尺に余る緑の黒髪を、麩海苔ふのりと生卵でゴシゴシ洗濯せられた者と見えて癖のない奴を
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この響き、この群集の中に二年住んでいたらが神経の繊維せんいもついにはなべの中の麩海苔ふのりのごとくべとべとになるだろうとマクス・ノルダウの退化論を今さらのごとく大真理と思う折さえあった。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)