“鹹気”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しおけ80.0%
かんき20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこには、露をつけた、背の低い、名の知れない植物がい回っていて、遠く浜から、かすかな鹹気しおけと藻の匂いが飛んでくるのだ。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
踏めば靴の底がれそうに水気みずけを含んでいる。橋本は鹹気しおけがあるから穀物の種がおろせないのだと云った。豚も出ないようだねと余は橋本に聞き返した。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は、湯鑵ゆがまに新しく水をいれて来て火鉢に炭をつぎ添へてかけた。彼は水にやかましかつた。近所の井戸のものには腥気せいきがあるとか、鹹気かんきがあるとかいつて用ひなかつた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)