鴨緑江おうりょっこう)” の例文
つつじヶ岡おか隊ととなえられて黒木第一軍に属し、初陣の鴨緑江おうりょっこうの渡河戦に快勝し、つづいて遼陽戦に参加して大功を
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
薩摩琵琶、浪花節よりもっと「露骨」な安来やすぎ節、鴨緑江おうりょっこうぶしが勢力をえて来ている。そのかみの壮士芝居よりもっと「浅薄」な剣劇が客を呼んでいる。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
「ええ、こんどはストトン節、籠の鳥、枯れすすき、鴨緑江おうりょっこう、まったく以て休憩なしのぶっつづけとござい。」
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
鴨緑江おうりょっこう(国境の河と同名)の明るい渓谷に沿うて、竹谷面下汗里の窯場を訪ねる。河の一支流を上った田の中にバラック建の新しい仕事場がある。これには一同落胆する。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
安来やすぎ節や鴨緑江おうりょっこう節を寄席よせ芸人に劣らぬ節廻しで聞かせるほど、それほど悪達者であろうとは! いつも英語でばかり話していた要が、それを知って驚かされたのはつい最近のことなのである。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)