鳶職とびしょく)” の例文
彼の刑期は三年でまだあと二年の月日をあましていた。彼も東京にいたのだった。鳶職とびしょくであった。しかし足場からちたことがあって、足を痛めてからその職も休んでいたようであった。
その人 (新字新仮名) / 小山清(著)
辻新といえば、あすこのうちかしら——出入りの鳶職とびしょく——が、芝金しばきん直弟子じきでしで、哥沢うたざわの名とりだった。めっかちの、その男のつくったのが「水の音」という唄だ。自分の名の音がよみこんである——
「万吉とはもと鳶職とびしょくをしていた男か」
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)